2012年1月の読書まとめ(読書メーターより)

1月の読書メーター
読んだ本の数:26冊
読んだページ数:7486ページ
ナイス数:149ナイス

これはペンですこれはペンです
理解出来たのかと聞かれると、理解は出来ていない。しかし、面白かったかと聞かれれば、間違いなく「面白かった!」と答える、そんな作品。「良い夜を持っている」も楽しめた。
読了日:01月30日 著者:円城 塔
プリズムプリズム
いい意味で、大人のためのファンタジーだと思った。
読了日:01月29日 著者:百田 尚樹
ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
なるほど、こりゃ面白いわ。古書の薀蓄とミステリと、適度なラノベ萌え要素。サンリオSF文庫のピーター・ディキンスンとか、『せどり男爵数奇譚』とか、チラッと出る本のセレクトも絶妙だ。読み進むにつれて深みを増すストーリーも上手い。
読了日:01月29日 著者:三上 延
指原莉乃1stフォトブック『さしこ』 (講談社 Mook)指原莉乃1stフォトブック『さしこ』 (講談社 Mook)
最近の指原しか知らない方、バラエティタレントっぽい面しか知らない方にこそ読んでほしい。ここに来るまでの苦労、家族の愛、地元への気持ち、メンバーからの信頼、地方組の絆など、多角的に指原のことが分かり、応援したくなる。りのりえはガチ!
読了日:01月25日 著者:指原莉乃
人質の朗読会人質の朗読会
ひとつひとつの短編も凄いが、全体をまとめるプロットによって、短編集とは全く異なる感覚を覚える。物語を大切に紡ぐ人だなあと改めて思った。ビスケットの話が最高に素晴らしい。
読了日:01月25日 著者:小川 洋子
チャップリンの影 ~日本人秘書 高野虎市~チャップリンの影 ~日本人秘書 高野虎市~
チャップリンの運転手から秘書になり、右腕として活躍した高野虎市。戦争に翻弄される形でスパイ容疑で逮捕され、晩年は広島で過ごした。しかし、チャップリンに最も信頼された人物であったことだけは事実である。来日中のチャップリン五・一五事件とニアミスしていたなど、あまり知られていない日本関連のエピソードもたくさんある。
読了日:01月25日 著者:大野 裕之
洋平へ―君の生きた20年と、家族の物語洋平へ―君の生きた20年と、家族の物語
【広島本大賞ノミネート作】子どもたちが3人とも障害児となった夫婦のエッセイ集。辛くて苦しくて暗い話ではないかと勝手に思っていたが、全くそんなことはなく、大変な中にも楽しい日々を送る様子が描かれている。文章も面白く、特に奥様のユーモアセンスに感心する。笑って泣ける一冊である。
読了日:01月23日 著者:佐々木 博之,佐々木 志穂美
プリティが多すぎるプリティが多すぎる
総合週刊誌からローティーン向けファッション誌「ピピン」に異動になった編集者・南吉くんの奮戦記。一口に編集者といっても、文芸か雑誌か、また雑誌の種類によっても全く仕事内容が違ってくることが分かる。嫌々ながらも少しずつ成長していく南吉くんが頼もしく思えてくるし、モデルの女の子たちの世界の厳しさも伝わってくる。登場人物への応援の気持ちがそのまま、読んでいる自分への応援として響いてくる気がする。元気になります。
読了日:01月22日 著者:大崎 梢
トラオ 徳田虎雄 不随の病院王トラオ 徳田虎雄 不随の病院王
かつての中選挙区奄美群島区の「保徳戦争」と呼ばれてた時代や、後に自由連合を立ち上げて泡沫候補をたくさん出した、どちらかと言えば「変人」的なイメージのある人だが、病院経営に命を燃やし、眼球しか動かない身体になっても全てを指揮する。カリスマとはこういう人を指すのだろうと思う。かなり危ないこともやってきたが、信念を貫くその姿勢は、どこぞの権力者も見習って欲しいものである。
読了日:01月22日 著者:青木 理
オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)
オタク小説、という噂を聞いて読んだ。もちろんオタク小説でもあったけど、それだけではない多面性があって、読む手が止まらなくなり、なかなか新鮮な読書体験だった。ドミニカという小国にも興味を覚えた。
読了日:01月21日 著者:ジュノ ディアス
ニンジアンエニンジアンエ
ビルマ戦線に派遣された新聞記者が見た第二次大戦。マクロではなくミクロな観点からの戦争が描かれ、静かながらも重い小説だった。現地の子供たちに見せる、桃太郎に材を取った紙芝居「マンゴー太郎」の描き方も効果的。個人的に古処の戦争ものは敬遠してきたが、これはやはり読むべきだと思った。
読了日:01月21日 著者:古処 誠二
AKB49〜恋愛禁止条例〜(6)特装版 (プレミアムKC)AKB49〜恋愛禁止条例〜(6)特装版 (プレミアムKC)
個人的には、3,4巻の熱い感動にはやや足りないが、安定した面白さは続いている。現実にあった総選挙とリンクさせることで、AKBの素晴らしさ・熱さがより伝わっている。
読了日:01月19日 著者:宮島 礼吏
ちはやふる(15) (BE LOVE KC)ちはやふる(15) (BE LOVE KC)
ここ最近で一番手に汗握った巻かな。
読了日:01月19日 著者:末次 由紀
100円のコーラを1000円で売る方法100円のコーラを1000円で売る方法
宮前久美という女性の考えには最初から最後までうんざりさせられるが、様々なマーケティング理論の基礎を知るには最適なテキスト。タイトルは、例えばリッツカールトンで出るコーラは飲み物本体だけでなく、様々なサービスが価格に入ることによって(「バリューセリング」)1000円でも売れる、ということを指す。
読了日:01月17日 著者:永井 孝尚
スエズ運河を消せ―トリックで戦った男たちスエズ運河を消せ―トリックで戦った男たち
第二次大戦において、マジシャンの才能を発揮させた知られざる英雄、ジャスパー・マスケリンの物語。イスラムの長老を魔術で打ち負かしたことに始まり、戦車を隠し、アレクサンドリア湾の場所を動かし、スエズ運河を消し、ダミー潜水艦を作り、ダミーの軍隊まで作り上げた。何枚か載っている写真を見る限りは子供騙しのようだが、実際に予想以上の効果があったのは演出と自信のなせる技と、遊び心を持ちながらも真剣に挑んだマジックギャングのチームプレイゆえだろう。面白いです。
読了日:01月17日 著者:デヴィッド・フィッシャー
キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
広く全体に訴えるマス広告は衰退し、興味のある人だけに向けて確実に繋がっていく時代になるのは間違いないだろう。宣伝の方法も随分変わっていくだろうし、その流れに順応しなければ。SNSの活用法も変わっていくかも知れないよね。
読了日:01月17日 著者:佐々木 俊尚
ハードラックハードラック
放火+殺人犯にされた男が、自分を嵌めた真犯人を探す。中盤以降のフーダニットとしての面白さはサスペンスフルでページが止まらなくなり、真相の意外性も充分。ただ、主人公のだらしなさには自業自得感が否めない。みんな無防備すぎるのと、展開が都合よすぎるのも気になったので、そこはややマイナス。
読了日:01月16日 著者:薬丸 岳
努力しないで作家になる方法努力しないで作家になる方法
どこまでが実話でどこに脚色があるのかよく分からないが、作家・鯨統一郎がデビューするまでの話。チャンスはちょっとしたきっかけでやって来るものだと思うと同時に、そこに至るまでに長年の積み重ねと努力があったのだということが分かる。後年に発表される小説のアイデアが前半にポロポロ出てきて笑った。
読了日:01月15日 著者:鯨統一郎
ブラッド・ブラザー (文春文庫)ブラッド・ブラザー (文春文庫)
うわあ、なるほどなー、よく出来てんなー。サプライズだけでなく、キャラクターも印象的な人ばかりで楽しめた。ただ、シリーズものなので、前のを一つでも読んでおくべきだったかと反省した。
読了日:01月14日 著者:ジャック カーリイ
奇面館の殺人 (講談社ノベルス)奇面館の殺人 (講談社ノベルス)
これはやはり綾辻さんの原点であり故郷だなと思う。異様な舞台、異様な雰囲気、そして異様な事件。かつての館シリーズを思い起こさせる仕掛けやイベントもあり、読者の予想を裏切るサプライズもある。個人的にはもっと大きな衝撃を期待していただけにそこだけ物足りなさを感じたが、これだけ楽しませてくれれば満足だろう。
読了日:01月09日 著者:綾辻 行人
外天楼 (KCデラックス)外天楼 (KCデラックス)
前から凄い凄いと聞いていたが、読んでみたらやっぱり凄くてひっくり返った。第一話から、あんな話になるとは全く予想できないはず。そして胸に残るこの切なさは一体なんだろうか。本格ミステリファンは絶対に読むべき漫画。
読了日:01月09日 著者:石黒 正数
二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
素晴らしい。エロも含め、小説のあらゆる面白さを詰め込んだ上で、よく練られたプロットと二重三重四重の仕掛けが盛り込まれた傑作。これがデビュー作というのが信じられない。粗いところが改善されていけば、すごい作家になると思う。小説を読む楽しさも改めて知ることができた。
読了日:01月08日 著者:デイヴィッド・ゴードン
犯罪犯罪
噂にたがわぬ傑作。淡々とした筆致ながら、人間の正気と狂気を見事に浮かび上がらせる。どれも印象的だが、最初の「フェーナー氏」のような、単純ながらも「人が殺人に踏み切る臨界点」を描いた作品に恐ろしさを感じる。
読了日:01月05日 著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ
ガール! ガール! ガールズ! (ポプラ文庫ピュアフル)ガール! ガール! ガールズ! (ポプラ文庫ピュアフル)
自分の世代もこうだったのかどうか、記憶が定かではないのだが、女子って面倒臭いんだな、というのが第一印象。関係性を維持するために必死にならないといけないし、ふとしたきっかけでそれが脆くも崩れることもある。元に戻すのは大変だけど、立ち直れるきっかけも些細なことだったりする。女子特有の世界と心理描写が素晴らしく、読後感も爽やかだ。
読了日:01月05日 著者:宮下 恵茉
ニッポンの国境 (光文社新書)ニッポンの国境 (光文社新書)
著者自らが足を運んだからこそ実感する北方領土竹島尖閣諸島の諸事情(尖閣諸島は上陸許可が出ず、空からの視察に留まっている)と、歴史的背景のおさらいによって、感情的にならない客観的な問題点を浮き彫りにする。戦後処理におけるアメリカの戦略が問題を引き起こしたことも伺える。現地ルポを読むと、日本政府の素っ気なさというか愛情のなさも見えてくる(ロシアと日本が建てた色丹島の学校の違いなど)。
読了日:01月02日 著者:西牟田靖
「科学的思考」のレッスン―学校で教えてくれないサイエンス (NHK出版新書)「科学的思考」のレッスン―学校で教えてくれないサイエンス (NHK出版新書)
天動説・地動説から、放射能についてのマスコミ報道まで、科学を自分で考える重要性を説く。読みやすくて参考になる一冊。
読了日:01月02日 著者:戸田山 和久

2012年1月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

時々更新

またもここの更新が休業状態になってしまった。
ツイッターfacebookを中心にやっているので(もうmixiは完全休業状態である)、はてなダイアリーをついつい放置してしまう癖がついてしまっている。ツイッターfacebookもやりながら、きちんとブログを更新されている方々を本気で尊敬する。
でもやっぱり記録として残すべきことはある思うので、ここは止めるつもりはない。
読書管理に「読書メーター」を活用しているのだが、読書メーターは過去の読書記録を見返すのに向いていないと思うので、「まとめ」はここに置くことにした。1月のまとめを抽出できるのが今日までだったので、まずは1月のまとめをアップした次第である。
明日にはすぐに2月のまとめをアップする予定。