韓国映画俳優事典

韓国映画俳優事典

韓国映画俳優事典

韓国の映画誌「スクリーン」(日本とは別物)の編集で、私が最も信頼を寄せる韓国エンタメ情報通の田代親世さんの監修。表紙こそヨン様を始めとして、いま日本で受けている俳優の顔が並んでいるが、中身は韓国側の編集をそのまま踏襲しているので、いわば「韓国での序列」が判る内容。まず「年配の国民的スター」から登場するあたりが、先輩を敬うお国柄が表れている。ちなみにトップに紹介されるのは、アン・ソンギである。
内容も、ただ持ち上げるだけでなく、時折見られる厳しい批評に、容赦しない雰囲気を感じる。
例えばユ・オソン。「友へ/チング」でトップになった彼にも

『チャンピオン』に再登場するが、期待されたほどの成果は出せなかった。そのうえ、監督との不和からイメージダウンを招いてしまう。純愛志向映画の『星』も興行的に惨敗、登り調子とはいかない現状だ。

と厳しい。
チョン・ドヨン

とりたてて整った容貌でもなく、テレビでもこれという経歴もない彼女が映画界のスターとなった〜〜

キビシー!!
ペ・ドゥナに対して

人気と演技力を兼ね備えているわりには、まだヒット作に恵まれていない。

と痛烈に皮肉って締めたり。
ページの扱いの大きさにも韓国での人気の度合いが分かりそうだ。アン・ソンギ、チェ・ミンシクチャン・ドンゴンイ・ヨンエチャン・ジニョン(そうか、「反則王」のジムトレーナー役は彼女だったのか!)、チョン・ウソンチャ・スンウォンチョン・ジヒョンチャ・テヒョンなどは2ページ扱い。イ・ビョンホンは2ページだが、ペ・ヨンジュンは1ページだ。
「永遠の片想い」でチャ・テヒョンの妹役だったムン・グニョンって、今は17歳ですってよ(>だからなんだってよ!!)。ちなみに1ページ扱い。その後の「箪笥」もヒットしたからね。
後半では子役から脇役専門俳優までフォローする徹底ぶり。この充実振りは、日本側のスタッフには作れないだろう。これから韓国映画を観る前、観た後はこれでチェックしよう。