2015-01-01から1年間の記事一覧

2016年1月1日に「青空文庫」から公開される江戸川乱歩作品はこれだ!

まもなく2015年も終わりますね。しみじみ。 そしてあっという間に新年、2016年がやってきます。 そして私が毎年、元日の更新を楽しみにしているサイトがあります。青空文庫です。 青空文庫 Aozora Bunko ご存知、著作権フリーになった作家の作品の電子化をす…

ハヤカワ文庫補完計画刊行リスト(2015年11月現在)

皆さんは「ハヤカワ文庫補完計画」の存在にお気づきでしょうか? 海外ミステリ、SFファンなら気づかれていると思いますが、早川書房は2015年が創立70周年とのことで、それを記念した企画として、早川書房が今まで刊行した本の中から名作・傑作70点を新版…

TVには映らない、AKB48グループの知られざる活動……『AKB48、被災地へ行く』

今回は岩波ジュニア新書の新刊、石原真『AKB48、被災地へ行く』を紹介します。AKB48、被災地へ行く (岩波ジュニア新書)作者: 石原真出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/10/21メディア: 新書この商品を含むブログ (3件) を見るこれは、東日本大震災発生か…

ピエール・ルメートルは絶対、『悲しみのイレーヌ』→『その女アレックス』の順に読め!

ピエール・ルメートルといえば、去年『その女アレックス】(文春文庫)の異例の大ヒットで話題になりました。その女アレックス (文春文庫)作者: ピエールルメートル,橘明美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/09/02メディア: 文庫この商品を含むブログ (…

島田荘司の御手洗潔シリーズの原点、ホームズパスティーシュの傑作『新しい十五匹のネズミのフライ』

島田荘司さんの最新刊、『新しい十五匹のネズミのフライ』(新潮社)を読みました。新しい十五匹のネズミのフライ: ジョン・H・ワトソンの冒険作者: 島田荘司出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/09/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る …

【翻訳】今年ここまでに読んだ海外小説(主にミステリ)のまとめ【今年は読んでる】

私はミステリマニアとして、もちろん海外作品もたくさん読んできたのですが、ここ数年、いや、ここ十数年レベルでも、ほとんど読めなくなってしまいました。年間通して読んだ海外作品は1作品だけ、ということもざらです。なぜ読めなくなったのかは自分でも…

袋とじを破るドキドキをあなたに……古今東西「袋とじ小説」

「袋とじ」という言葉には、なんだか淫靡な響きがありますね。「あの○○のヘアヌード!」みたいな週刊誌の袋とじページを破る時、丁寧に切りたいけどカッターなどが手元になければ、思わず指をカッター代わりにして切って(破って)しまう。男性なら一度は経…

井上真偽『その可能性はすでに考えた』をきっかけに振り返る、「毒チョコ」ミステリの名作たち

井上真偽『その可能性はすでに考えた』(講談社ノベルス)を読みました。その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)作者: 井上真偽出版社/メーカー: 講談社発売日: 2015/09/10メディア: 新書この商品を含むブログ (15件) を見る ある新興宗教で起こった教祖…

岡嶋二人(&井上夢人)の最高傑作は『おかしな二人』である

岡嶋二人は1982年に『焦茶色のパステル』で江戸川乱歩賞を受賞してデビューした。ペンネームから分かるとおり、徳山諄一と井上泉という二人の人物による合作形式のミステリ作家だった。1989年の『クラインの壺』をもって「岡嶋二人」というコンビは解消され…

あのジョン・ディクスン・カーの孫娘も書いていた!?古今東西「切り裂きジャック」テーマの作品たち

シェリー・ディクスン・カーの『ザ・リッパー』という作品を読みました。ザ・リッパー 切り裂きジャックの秘密 上 (扶桑社ミステリー)作者: シェリー・ディクスン・カー出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2015/08/02メディア: 文庫この商品を含むブログ (6件) …

『りぼんの付録全部カタログ』のAmazonカスタマーレビューが低すぎる問題

Amazonで本を買う際に、カスタマーレビューを参考にされる人は多いと思う。私も時々参考にしている。昔からも雑誌の新刊レビューを参考にしていたので、その感覚に近いと思う。ただ、Amazonレビューは基本的にプロ書評家ではなく、一般の読者が多いので、そ…

2015年7月の読書メーター記録

せっかくなので、久々に読書メーターを貼り付けておきます。2015年7月の読書メーター読んだ本の数:16冊読んだページ数:4135ページナイス数:215ナイスジャイロスコープ (新潮文庫)の感想伊坂幸太郎のノンシリーズ短編集。でもちょっとだけ作品間に繋がりも…

アイドルが書いた小説、アイドルを書いた小説、アイドルファンが書いた小説について(主に「乾くるみさん、なにやってんすか」シリーズ)

昔から私のブログや元のサイトを見ていた方ならご存知のとおり、私はかつて「モーヲタ」だったんですよ。このブログでも2000年代の前半では結構、モー娘。ネタの日記を書いてました。 推しメンだった紺野あさ美さんの卒業と共にヲタ卒しました。それが2006年…

ネット黎明期の「早すぎたネット小説」2作品

いま、電子書籍界隈でめちゃくちゃ売れてると思われる作品が2つある(コミックを除いて)。 ひとつは、言わずと知れた『火花』だ。火花 (文春e-book)作者: 又吉直樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/06/11メディア: Kindle版この商品を含むブログ (8…

キング・オブ・トラウマ映画化表紙は、坂口安吾『不連続殺人事件』である

昔も今も、映画化やドラマ化された原作小説は連動してよく売れる。 そしてもちろん、出版社もそれを大いに宣伝し、表紙やオビを大きく変えてくる。 よく知られているように、メディアミックス戦略は角川春樹と角川文庫が発明した宣伝手法であり、そのため昔…

未来の東野圭吾ファンが必死になって探す(かも知れない)入手困難本は、『禁断の魔術』(ソフトカバー版)である

東野圭吾の人気シリーズのひとつ「ガリレオ」シリーズは、最初はいたって地味に始まったと思う。 第一弾の『探偵ガリレオ』がハードカバー単行本として刊行されたのは1998年。今ネットで調べてみると、東野圭吾の本格ブレイクになった『秘密』が出る直前で、…

2つの異なるアプローチからやって来た“江戸川乱歩ブーム”

最近、スマッシュヒットしている江戸川乱歩の小説があることをご存知だろうか。 『幽霊塔』である。幽霊塔作者: 江戸川乱歩,宮崎駿出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/06/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (14件) を見る 乱歩作品の中でもさほど…

又吉直樹『火花』ブームから振り返る、「芸人小説」のいくつか(ちょっと隠し玉もあるよ)

火花作者: 又吉直樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/03/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (160件) を見る又吉直樹の『火花』芥川賞受賞は、もはや異常な盛り上がりである。 全国の書店からあっという間に在庫が消えた。 そのちょっと前、「ア…

ブログ復帰します。

ちょっと更新意欲が湧いてきたので、 ブログをちょいちょい書いていこうと思います。 いつまで続くやら……

2015年になりましたので、2014年の読書メーターまとめを貼り付けます。 2014年は個人的には、米澤さんの『満願』が断トツだった年、そして連城三紀彦さんの再評価の年だったと思ってます。連城さんの再評価は2015年も続けていきますよ。 2014年の読書メータ…