三浦しをん『私が語りはじめた彼は』

私が語りはじめた彼は

私が語りはじめた彼は

大学教授・村川融と、その周囲の人々(妻・愛人・弟子・娘など)の物語。村川本人についてではなく、彼の影響を大なり小なり受けて様々な運命に翻弄されていく様子が描かれていく。時折ハッとする描写、文章に出会える作品だ。非常に巧いのだが、どこがどう巧いのか説明するのが難しい。
本屋大賞」投票までマジック2。