大植英次/大阪フィル「ショスタコーヴィチ/交響曲第7番“レニングラード”」

大植英次 大阪フィル

大植英次 大阪フィル

レニングラード」は第二次大戦におけるナチスドイツのレニングラード包囲戦をテーマに、ソ連軍の勝利までを描いた曲である、と発表当時言われていたが、ショスタコ本人が晩年その楽想を否定する発言をしたりするなど、現代ではやや微妙なポジションに置かれている交響曲だ。さらに日本では第一楽章の「戦争の主題」がかつてアリナミンVの「チチンブイブイ」CM曲にアレンジされたこともあって、親しみと可笑しさが同居してしまった。聴く側も演奏する側も難しい。壮大な曲であることは間違いなく、クライマックスの尋常ではない盛り上がりが好きだ。
大植&大フィルの演奏も力が入っていてなかなかいいと思う。


大植/大フィルのCDシリーズ「エイジ・オブ・エイジ」は先日のブル8とこれの他もう一種類、マーラーの6番「悲劇的」がある。こちらも熱演らしいが、あまり好きな曲ではないのでスルー。