「南極日誌」(2005年韓国作品)

南極日誌 [DVD]

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南極の到達不能点――それは南極海岸線から最も遠いところにあり、世界の探検パーティーも歴史上一度しか到達したことがない地点だ。チェ・ドヒョン(ソン・ガンホ)を隊長とする韓国のパーティーがその地点を目指して歩き続けていた。途中キム・ミンジェ(ユ・ジテ)がクレバスに落ちるが、全員の協力で助け出されるなど、信頼関係もあった。が、80年前のイギリスの探検隊のものらしき死体、そして彼らが残した日記が発見されてから、何かが狂い始めた。相次ぐトラブル、一人ずつ減っていくメンバーたち。そして、隊長ドヒョンらを襲う精神の暴走。到達不能点には辿り着けるのか、そして、彼らは生き残れるのか――。
なんとも捉えどころのない映画だ。ミステリ・サスペンスかと思いきや、途中でホラーっぽい映像が挿入されるし、謎も全部解明されないまま終わってしまうし。何を訴えたいのか、最後までよく分からない作品だった。カン・ヘジョンの絡みもあんまり意味がないように見えた。相当なお金を掛けているし、ほぼ全編ニュージーランド・ロケで時間も掛かっているだろうが、お金と時間を使っても決して名作が出来るわけではない好例だと思う。唯一の救いは、ソン・ガンホ、ユ・ジテなどの俳優陣が素晴らしいことだけだろう。彼らの演技は、さすがである。