アミール・D・アクゼル『天才数学者たちが挑んだ最大の難問』

数学史上最大の難問とされていた「フェルマーの最終定理」は、1995年、アンドリュー・ワイルズによって解決を見た。しかし、ここに至るまでには様々な天才数学者たちのドラマと研究の歴史があったのだ……古代数学ガウス、アーベル、オイラーのエピソードも紹介され、簡単な数学史の読み物としても楽しめる内容になっている。そしてフェルマーの最終定理の証明に、多くの数学者が関係していることもよく分かる。とりわけ、谷山豊・志村五郎という二人の天才数学者の業績は、同じ日本人として知っておくべきであろう。