芥川賞・直木賞発表
芥川賞:川上未映子『乳(ちち)と卵(らん)』(文藝春秋2月発売予定)
直木賞:桜庭一樹『私の男』(文藝春秋)
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/10/30
- メディア: 単行本
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桜庭さんの受賞は、当然大本命ではありましたが、実は受賞までずっと不安でした。
作品の主要テーマが、果たして選考委員に受け入れられるか、心配だったのです。
作家としての「力」が、受賞に結びついたのではないかと思います。
以下、北方謙三氏の講評より。
桜庭作品は人間は書けていないし、リアリティーもない、細かいところの整合性もおかしなところが多々あって、反道徳的、反社会的な部分も問題になったが、非常に濃密な人間の存在感があって、ほかの2作品に比べるとわずかながら上をいくことになり、あえてこれを受賞作として世に問うてみよう−という結果になった。
9人中、桜庭作品だけが過半数に達した。こんな作品を世の中に出していいのかという論議もあったが、それも覚悟してあえて受賞作とした。選考委員のほとんどが桜庭作品に作家的な資質を感じてしまった。こういう世界も書ける作家的才能の豊かさというか、これまでの文学になかったもの、選考委員会が知らなかったものを持っている。次に何がでてくるか分からない作家の、とても不思議な作品だった。われわれは大きなばくちを打ったのかもしれないが。
あと、記者との一問一答で受けたのがこれ。
−−差し支えなければ、身長を教えてください
「なぜ?」
《場内笑い》
この質問した人は誰ですかww