浅暮三文『広告放浪記』

広告放浪記

広告放浪記

1981年、関西の大学を卒業して社会人1年生になった「ボンクラ青年アサグレ」の日々を振り返った自伝エッセイ。前半は本当にボンクラで、飛び込み営業が嫌で油を売ってばかりの毎日だが、後半では遣り甲斐を見つけたり達成感を得たり、新たな意欲が沸いてきている。ラスト近く、転職して上京を決断した主人公(=アサグレ)がほぼ同時期に声を掛けてもらっていた会社に挨拶に出向く場面は感動的ですらある。