松浦晋也『スペースシャトルの落日』

スペースシャトルの落日~失われた24年間の真実~

スペースシャトルの落日~失われた24年間の真実~

4年前の本。図書館にて借りた。
スペースシャトル計画は失敗作だった。NASAはその事実を隠し、シャトル計画を宣伝・推進し続けた。日本やヨーロッパ、ひいては世界中がその戦略に巻き込まれ、世界の宇宙開発は停滞した。
かなり大胆な指摘だが、一つ一つの論理展開は説得力がある。
最大の問題点は「何度でも使いまわしができるので、コストがかからない」「年間100回以上飛ばせる」はずだったのに、実際には二度の致命的な爆発事故(チャレンジャーとコロンビア)により、計画は遅れに遅れ、安全対策のために以前よりも費用がかかってしまった。
そしてNASAシャトル計画の終了を既に発表している。この30年は一体なんだったのだろう。