西寺郷太『新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書』

新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書

新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書

西寺郷太氏がTBSラジオ「キラ☆キラ」「ウィークエンド・シャッフル」などで展開してきたマイケル論の集大成。マイケルの一生を6期に分け、その人となりと天才性を克明に描いている。
マイケルの死後、翻訳も含め、数多くのマイケル研究本が世に出ているが、これこそがまさに決定版になるだろう。今後の研究家やファンは、この本を文字通り「教科書」として読み、参照していくに違いない。

 残念ながら90年代以降、マイケル・ジャクソンはなぜか一般的に嘲笑の対象のような存在になっていました。彼の「ファン」であるぼくですら冷笑、誹謗中傷を受けたことは一度や二度ではありません。なぜ、こんなことがまかり通るのか。彼が亡くなる10年以上も前から、ずっとぼくは、繰り返し繰り返し言ってきました。「彼はバッハやモーツァルトのように、未来の音楽の教科書に載るような、本当に偉大な音楽家なんです」と……。
 ぼくが一番好きな映画「アマデウス」で、晩年のモーツァルトがみんなから疎んじられ、社会的に抹殺されていくシーンは、本当に93年以降のマイケルの姿とかぶりました。
(あとがきより)