蘇部健一『赤い糸』

早川書房さんからいただきました。ありがとうございました。

赤い糸

赤い糸

蘇部健一、初の恋愛小説。お得意の「イラストでサプライズを演出する」パターンの作品で、ミステリ風味もある。
が、最初から「修学旅行で旅館に泊まった女子中学生の左手の小指に『赤い糸』がいつの間に括り付けられて、その相手を探して糸を辿っていく」という、ちょっとトホホなストーリー。その後もそんな感じの話が進んでいく。
しかしラストに至って、なんだかいい話を読んだ気になるから不思議。
途中で腹が立つかも知れないが、我慢して最後まで読んで欲しい。