山崎将志『残念な人の思考法』

残念な人の思考法 日経プレミアシリーズ

残念な人の思考法 日経プレミアシリーズ

できる人・できない人の具体例を紹介しながら、できるための思考法を提示する。
印象的な部分をいくつか紹介。

「お預かりですから」といつも洗車サービスするアウディの例:「実際に道を走っている姿を見ていただくことが、何よりの販売促進につながる」(P64)
ストローを袋から出してくれるマックの例:「現実問題として一度よいサービスを受けてしまうと、気づかないうちに当たり前になってしまい、それが与えられないときに初めて違和感として認識するのだ」(P67)
餃子の王将の例:『「飲酒運転にならないよう、きちんと確認しなさい」と教育するだけでは従業員の実行を徹底させることはできない。伝票に「車・自転車確認」欄を設けることが、餃子の王将のすごさなのだと感じた』(P73)
『「あなたは仕事で忙しいですか?」「はい」と答えたあなたは、残念なビジネスパーソンである可能性が高い。なぜなら、できるビジネスパーソンは例外なく余裕があり、しかも楽しく仕事をしているからだ』(P114)


部下からの提案に対する返事は四種類。
「わかった」→最高
「ロジックが違う」→やり直しを命じる
「考え方が異なる」→共有できるまで何度でも話す
「上司の考え方自体が間違っている」→「ごめん」と言って修正する。「ありがとう」と言えればなお良し。
※実は、最高の最高がある。「もともとの考え方自体が間違っていることを指摘してくれ、さらに新しい考え方を示してくれる部下」だ。こういうチームメンバーを発掘し育成することが、「任せる」の真骨頂であろう』(P145)

もうひとつ、たった10秒で却下される残念な志望動機が面白かったので、要約してみる。

  • 「とにかく会ってみればわかります」→そんな時間はない。
  • 「御社の○○を評価します」→評価は就職活動以外の場で聞きたい話題。
  • 「前の会社はひどい会社でした」→お互い様の部分があり、本人にも原因があったというケースも多い。
  • 「厳しい環境に身をおきたい」 →自分に甘い他力本願な人
  • 「御社を最後の職場にしたい」→まだ会ってもいないのに入れ込みすぎ