「LIES 嘘」(1999年韓国作品)

女子高生のY(キム・テヨン)は友人の憧れの存在である彫刻家のJ(イ・サンチョン)を友人に紹介するためにJに電話するが、Yの方がJの声にまず一目惚れしてしまい、思わず「あなたとやりたい」と言う。やがて初めて会った二人はすぐに関係を持ち、それからお互いを求めるあまり過激なセックスに溺れる日々を送る。ムチを使ってのSMプレイも始まるが、Yは痛がるどころかJを愛する気持ちのあまり嬉しくて仕方がない。だがそんな日々を続けていくうち二人に変化が訪れる。
うーむ。私にはこういう「性描写の芸術性」が解らない。芸術的なのかもしれないが、「B級アダルトビデオに毛が生えた程度」に見えてしまう。100分強の映画の中で一時間以上はセックスかSMの描写が延々と続く。後半がどんどん過激になるのだ。肉体と精神の愛の形の微妙な変化とかを描きたいのだろうか?
陰部がモロに見えるシーンこそボカシがかかるが、チラッと映る程度ならそのまま見せているので、韓国ではかなり問題になったらしく、上映までに3回も審議にかけられたらしい。街中や電車の中でも平気でキスしまくる二人に、映画の撮影と知っていても冷たい視線を浴びせる周囲の人々が気になったり。映画の冒頭とエンディング、そして中盤で少し流れるイ・パクサの能天気なポンチャックが妙に耳に残る。