クロスレビュ『華麗なる誘拐』

うーむ、やっぱり古臭さが否めないようで。
「あの作品は傑作だよ」とか薦めるときに、大抵の場合は「自分が読んだ当時は面白かった」つまりは読んだ時の記憶を元に喋ってるから、例えば時代背景とか風俗とかが大きく変わった現代に若い世代が読むとどう受け取るかということは考えていない。だから、「なんと、あの傑作をキミは詰まらないというのかね、え!?」という奇妙な世代間ギャップが生まれることがある。ある程度仕方がないことではあるのだが。
そういう意味でも、どの世代が読んでも本当に面白いのはほんの僅かかも知れない。乱歩とか正史とか山風とか。