「オー!ハッピーデー」(2003年韓国作品)

売れない声優をやりながらアナウンス学校の先生でもあるヒジ(チャン・ナラ)は、友達がお見合いパーティーへの参加を断られている現場に乗り込んでいく。と、そこで理想のタイプの男性ヒョンジュン(パク・チョンチョル)に出会うが、彼がそのパーティーのマネージャーであることを知って激怒、いつか彼を跪かせてやる、と意気込む。一方、外資系企業に勤めているヒョンジュンも、しつこく付き纏われるヒジにペースを乱されっぱなしで困り果てていたのだが……。
チャン・ナラの、チャン・ナラによる、チャン・ナラのためのアイドル映画。80年代の日本がよく作っていたようなアイドルをフィーチャーした映画、といえばいいか。チャン・ナラが喜怒哀楽あらゆる表情を見せて可愛いが、あんまりひどい顔はしない方がいいのではないか、とも思う。中盤の「痔」で苦しむいう設定も、アイドルにはどうなのだろうか。彼女の歌もいくつか挿入され、最後にはウェディングドレス姿まで拝めるので、彼女のファンなら十二分に楽しめる(私も楽しめた)が、ファンでない人には、ただの「猟奇的な彼女」の二番煎じにしか見えないだろう。まあ後半はちょっといい展開になるのが救いか。
チャン・ナラのお父さん役に「カル」のオ刑事ことチャン・ハンソンがいた。妻に頭の上がらない頼りない役で、「カル」の存在感とは対照的だが、実は娘想いの味わい深いシーンもある。