吾妻ひでお『失踪日記』

失踪日記

失踪日記

漫画が描けなくなって突如失踪したり、重度のアル中になった吾妻ひでおの、失踪した頃やガス管工事をしていた頃、また闘病中の話を描いた漫画。これは噂どおり傑作。あまりにも壮絶な日記なのだが、一コマ目に

この漫画は人生をポジティブに見つめ、なるべくリアリズムを排除して描いています
(吹出し)「リアルだと描くの辛いし暗くなるからね」

とあるように、あくまでもネタとして昇華した描き方になっている。だから読んでいて笑えるものの、実際のことを想像すると突然笑えなくなる。大変な日々だったんだろうなあ。