鯨統一郎『すべての美人は名探偵である』
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2004/12/15
- メディア: 新書
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (40件) を見る
んー、つまらない。もうどういう話だったかもあんまり覚えてない。短編だとまだ読めるのだが、長編になるとまるで面白くないのだ。『邪馬台国はどこですか?』『新・世界の七不思議』の静香と、『九つの殺人メルヘン』の東子が夢の共演をした、ということ以外に見るべきところがほとんどない。まああえて言えば、最強のミスコンテスト「ビューグラ」のトンデモ振りが笑えて面白いかな。「ずいずいずっころばし」の新解釈も登場するが……はあそうですか、状態。沖縄・北海道の同時殺人、などという不可能状況を作っているのに、解決編はぐだぐだ。えー、そんなもんで満足なのですかい。
作中、最も萎えた会話。(117ページより)
「あ」
静香が大きな声をあげる。
「あたし、旅費がなかったんだ」
「ボクが立て替えておきます」
「でも」
「早乙女先生は史上最大のミスコンで優勝するんです」
「そうだった」
「その賞金で返してください」
「わかったわ」
静香は頷いた。
えーー。