「ラスト・プレゼント」リメイク版

元がベタベタな脚本なので、どう演出されても泣くのは間違いない。だからそれなりに感動したけれど、やっぱり韓国版には敵わない。イ・ヨンエイ・ジョンジェの域には、今一歩届かなかったか。
コント部分を除けばほとんど展開・台詞は一緒だった。プロット上で唯一違っていたのは、決勝戦のコントで小学校時代に見せたネタをやったことくらいか。あまりにも細部まで一緒なので、凄く不思議な感じだった。
元版で私が最も好きなシーンは、お互いの気持ちが解って一緒に寝た翌朝の朝食のシーン。妻が「お願いがあるの」と切り出して、自分が死んだ後の、ごくごく当たり前の注意事項をポツポツと喋っていて、途中で俯いて詰まる瞬間だ。あのシーンはイ・ヨンエイ・ジョンジェがあまりにも素晴らしいので、さすがの菅野美穂堂本剛も、完璧な再現は出来なかったように思えた。
リメイク版で最も評価したいのは、コント。「21世紀少年」のネタは普通に笑えたものが多くて良かった。韓国版はちょっと「作り物」すぎて笑えなかったからね。ま、笑いのツボが違うのかも知れないけれど。