2006-04-26 角田光代・有川浩・日向蓬・三羽省吾・坂木司・桜庭一樹・森見登美彦『Sweet Blue Age』 book 読了 Sweet Blue Age作者: 有川浩,角田光代,坂木司,桜庭一樹,日向蓬,森見登美彦,三羽省吾出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/02/21メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 603回この商品を含むブログ (109件) を見る「野性時代」に掲載された連作アンソロジー。 「青春小説」という注文に対して書くものは、大きく二つある。「現在の青春」を描くか、「昔の青春の回想」を描くかだ。青春なんてもう随分昔になってしまった私にとっては、やはり「回想」の方が共感度が高いと感じた。特に冒頭の角田光代「あの八月の、」は感動した。見せ方も実に巧い。日向蓬「涙の匂い」もずるいくらいだ。「現在」ものでは有川浩「クジラの敵」がいい。『海の底』を読んでいるから、なおのこと感情移入しやすい。桜庭一樹「辻斬りのように」は青春小説にしては異色に見えるものの、相変わらず内面描写が巧い。森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」は雰囲気が独特。