2冊の本から書店の未来を考える

商業界 2006年 06月号 [雑誌]

商業界 2006年 06月号 [雑誌]

ヴィレッジヴァンガード」はもはや書店ではない、という認識も多いだろう(実は私もそう思っている)が、コンセプト、見せ方、POPの面白さはまだまだ見習うべきところは多い。参考にさせていただきます。
『菊地君の本屋』の頃からすると、現在は全国展開がものすごくて、さすがに「菊地君」色は薄れているだろうと思うのだが、今でもどこの店に行っても面白い。劣化コピーではなく、進化コピーされているのだ。その人材育成も興味深い。この特集によると、入社してから最初の3年半は「アルバイト待遇」で、その間に認められた人が正社員になり、店長を任されるらしい。あの独特のセンスをどうやって磨いていくのか、実際に入社して確かめてみたいくらいだ。
地方都市の店舗は大型ショッピングセンターに入っていることが多いが、消防法とかは大丈夫なのだろうか、といつも疑問に思っている。スプリンクラーがきちんと作動するために、天井から物をあまり吊るしてはいけない、とよく言われるのだが。


新世紀書店--自分でつくる本屋のカタチ

新世紀書店--自分でつくる本屋のカタチ

古書店主・北尾トロを中心に「新しい書店の形」を追求して行われたイベント「新世紀書店」の紹介と、イギリスの古書の町ヘイ・オン・ワイの訪問記など。の間に挟まれた、業界人を呼んでのトークセッションのページが最も面白い。書店業界の現状・問題点といったネガティブな話もあれば、まだまだ可能性はある、と思わせる話も。