ブルボン小林『ぐっとくる題名』

ぐっとくる題名 (中公新書ラクレ)

ぐっとくる題名 (中公新書ラクレ)

芥川賞作家・長嶋有の別名が「ブルボン小林」。本や歌の題名のインパクトにスポットを当て、具体例を見ながら「目を引く題名」の特徴を探る一冊。
ツァラトゥストラはこう言った』ではなく『ツァラトゥストラかく語りき』がいい、『天才えりちゃん金魚を食べた』の秀逸な題名に較べて、第二弾『天才えりちゃん月へ行く』は凡庸だ、など、あーわかるわかる、と思うものの、ではどこがどう秀逸なのか、きっちりとは説明し難い。印象としか言いようがなかったりする。パターン別に紹介されているが、もうちょっと深く掘り下げて研究すると、なお面白かったかも知れない。いや、軽く読む分にはこれで充分面白いのだが。
本書で紹介されているタイトルで、私が一番気に入ったのはこれ↓
淋しいのはお前だけじゃな

淋しいのはお前だけじゃな