間瀬元朗『イキガミ』
イキガミ―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)
- 作者: 間瀬元朗
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/08/05
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イキガミ―魂揺さぶる究極極限ドラマ (2) (ヤングサンデーコミックス)
- 作者: 間瀬元朗
- 出版社/メーカー: 小学館
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- 作者: 間瀬元朗
- 出版社/メーカー: 小学館
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『イキガミ』を初めて知ったのは「王様のブランチ」だった。その時は「『DEATH NOTE』の亜流ではないか」と思ったのだが、読んでみると随分印象が違った。
1000人に1人、青春の真っ只中に必ず死ぬ運命にある。それは国策であり、誰もが黙って受け入れるしかない。ただ、誰もが、死にたくないはずだ。だから「イキガミ」が本当に届けられたら、この物語で描かれるよりももっとみんな発狂するのではないか、と思うのだが、フィクションだからいいだろう。
「イキガミ」が届けられた者は、残る24時間をどう過ごすのか。過去に虐められた人々に復讐するのか、母親の選挙道具に使われるだけなのか……そして「イキガミ」を届ける立場の主人公・藤本もまた苦悩し、それを乗り越える。
死は残酷である。イキガミが与えられた者は、必ず死ぬ運命にある。この漫画は、その残酷さと、生命の計り知れないほどの価値とを、読者に同時に与える。これは「間もなく死ぬ人間が、愛する者に何を残せるか」を描いた作品である。
傑作だ。みんな読むべし。