宮塚利雄・宮塚寿美子『北朝鮮・驚愕の教科書』

北朝鮮・驚愕の教科書 (文春新書)

北朝鮮・驚愕の教科書 (文春新書)

韓国・中国の教科書に見られる日本や歴史の記述はよく話題にのぼるが、意外と知られていないのが北朝鮮の教科書。入手困難なのがその原因でもあったのだが、自他共に認める「北朝鮮グッズの蒐集家」がそれらの資料を入手、実娘による翻訳・研究を受けて、北朝鮮の教科書に描かれた徹底した偏向教育を日本に初めて紹介する。
完全独裁政権だから、金日成金正日一族賛美が日常的に行われていることもよく分かっている。いや、そのつもりだったが、まさかここまでとは。
小学校の国語の教科書でもほぼ全編が金一族の話。そして日本・アメリカを堂々と貶める内容。これを国家が作っていて、子どもたちを洗脳させていると思っただけでも背筋が凍る。日本のことは終始「日帝野郎」「倭奴」「日帝軍人野郎」果ては「天皇野郎」まで。6ヶ国協議やる前にみんな見せてもらえよ、と思う。
地球儀の日本のところを金正日が黒く塗ると、日本では全土が真っ黒になり、雷が鳴って夕立が降ったとか。すげえ超能力者だ。さらに金正日北朝鮮の地図のパズルで遊んでいると、朝鮮の大地が揺れ、これがきっかけで日本が一年後に滅びたらしい。すげえな。そんな全知全能なら、テポドンいらないのでは?
小学校では「国語」「数学」「音楽」などの普通の授業の他に、

の学習が週一時間ずつある。これがどの授業よりも重視されているとか。
いやはや、なんと言いますか……。