ミステリーカレッジと文学フリマに参加してきました

ミステリーカレッジ

というわけで、東京に行ってきました。メインは池袋の「ミステリーカレッジ」と秋葉原の「文学フリマ」です。以下に、私が見た範囲でのレポートを掲載します。(以下、お名前はHNか作家名で表記。リンクしていません)


■ミステリーカレッジ
小雨が降る中、立教大学に行った。ところで行った人ならみんな感じたと思うのが、主催者側の段取りの悪さ。まず入り口からして分からない。当日は模試やら色彩検定やらも同時に行われていて、入り口を間違えて別の会場に行こうとした。最初の門のところで表示があるべきものだ。
その他、どこに並べばいいかも分からないし、どの行列が何の列かも分からない。サイン会用書籍販売の行列は、そらたさんが気付いてくれたから並んだけど、実はあの時点で伊坂サイン券はとっくに終わってたけどな。


サイン会はダントツで伊坂幸太郎が一番人気だった。並んだ行列の前でも後ろでも「伊坂」「伊坂」言ってるし。私とそらたさんの前にいた女の子は立教大の現役学生で、限定で配られた無料券で来たらしいが、彼女も伊坂希望だったし、彼女の友達で3番目に並んでいるという女の子もまた伊坂希望だった。私とそらたさんとで「あ、えんじさんだ」「matsuoさんだ」「湊さんだ」「戸川さんだ」「あそこで誘導しているのは文春の編集さんだ」とか言っていたら、女の子が「お知り合い多いんですね?」と訊くので、MYSCONのこととか説明してあげる。名刺も渡しちゃった。
並んでいた時に、横のトークショー会場に向かっている初老の男性が。そらたさんが「西村京太郎ですよ」あっ、本当だ。おおー、見たぞー。
今から思うと、このトークショーを見逃したのは不覚だった。西村京太郎、三好徹、佐野洋だぞ。もう絶対に見られない(かも知れない)スリーショットだ。さらに司会は大沢在昌だし。


で、書籍販売が始まってものの2分くらいで「伊坂さん売り切れましたー」ええーーーというどよめき。私もとっとと去ることに。


講談の部屋に行く。最前列で柴田よしきさんがみんなを誘導していたり、世話役みたいなことをやっていた。後ろの方に座ったら、後ろで「××さん?」と本名で呼ばれて振り返ると光原百合さんだった。「このために来られたんですか?」「そっちこそ。つーか「作家」としての参加じゃないんですか?」みたいな。前に来るように誘導されたので、前の方へ。


旭堂南湖氏の講談は、実は初めてであった。いつぞやのMYSCONで南湖さんも参加されて講談をされたが、その時も聞き逃しているし、「名探偵ナンコ」は一度も見ていない。だから新鮮で面白かった。あとでトークショーでも話題になったが、かつては犯罪実話みたいなのも講談の形でやったそうで、そのために事件の取材に講談師自らが行っていたらしい。今のレポーターのはしりである。乱歩の「魔術師」は面白かったなあ。
トークショーゲストの芦辺拓さんが遅れたのは西武池袋線の人身事故のためだったらしい。お隣の女性がやはり奥さんだったのか。フクさんを発見したので合間に挨拶。


ゲーム化会議に行くと会場いっぱい。後ろの方に座る。
あれ? 宮部みゆきさんが……メイドかよ! ふいんき語りの三人はタキシード姿。なんだこの違和感。既に話は第二部の『新宿鮫』に移っていた。新宿鮫のあらすじを紹介するイラストに大受け。一段落ついたところに原作者の大沢理事長がこそこそと(私のすぐ横を通って!)ステージへ。「お帰りなさいませ、ご主人様!!」
ゲーム化案は、米光さんの「ステージ上で歌う晶が撃たれる前に犯人を探してクリック!」の形式のが一番現実味があって面白そうだった。
新宿鮫』の裏話で興味深かったのは、映画版「新宿鮫」では晶の役は最初宮沢りえの予定だった、という話。ところが当時「貴乃花」との結婚云々の話が浮かび上がってボツになったとか。あと、『新宿鮫』=「ロケットおっぱい」という話。誰もが一番印象に残るのが「ロケットおっぱい」だ、知人に『新宿鮫』の話をしたら「あー、ロケットおっぱいの話ね」と言われた、とか。
最後に大沢さんから、実は『新宿鮫』をベースにしたゲームがかつて「ドリームキャスト」で作られていた、という話が出て「ここで考える以前に、もうあった」というオチに。全然売れなかったそうだ。宮部さんはずっと「止めとけばいいのに」と反対した、と言ってたが、大沢さんに「嘘つけ、嬉々として参加してたじゃねえか」と突っ込まれる。


と、そんな話の最中に、某編集さんがすぐ近くの席に座られた。その隣にミスカレのジャンパーを着た人が……あっとー、伊坂幸太郎さんじゃないか!! しかし、周辺はほとんど気付いていない模様。これはいわゆる「お忍び」というやつだな。でも何とかしてちょっとでも近づいてみたい……てな結果で、あの時編集さんに声を掛けてみたのですが、曖昧な挨拶しか交わせず。まあここで伊坂さんに声掛けても大変な事態になりそうだし、と諦めた。


ふいんき語り」のサイン会があるというので並ぶ。当然、新刊の『恋愛小説ふいんき語り』を買った。米光(落款押し)→麻野(名前記入)→飯田(日付記入)とチームワークもばっちり。米光さんに「面白かったですか?」と訊かれてしまい、返事のついでに「広島から来ました」と答えてしまう。「あっ、ぼくも広島なんですよー」はいよく知ってます。


で、落語部屋に行く前に元・書店員のSさんに声掛けられたのだった。超お久しぶり。なんと彼女が伊坂幸太郎サイン券第1号をゲットしたそうだ。浅暮三文さんがすぐ横でタバコ吸ってたので、そういや今日は見かけたけど挨拶してねえや、と挨拶。「おーまいど。これ(目の前で販売していた『ハナシをノベル』)俺も書いてるで」
落語部屋はいっぱい。北村薫大倉崇裕愛川晶の三人が喋っていたが、実は直前まで有栖川有栖さんもいたらしい。この熱気はなんだろう? 愛川さんが「談志師匠に本を送ったら昨日手紙が返ってきた」と嬉しそうに喋っていた。


一番隅に南湖さんが座っていたのでご挨拶させていたたく。
宗形キメラの片割れ、千澤のり子さんがおられた。お会いできないのではと思っていたのでちょっと舞い上がり、「読・み・ま・し・た・よー」とか変な口調に言ってしまう。サイン貰うの忘れた!


サイン会に外れたので、もうこれ以上残る必要はなくなった。秋葉原へ向かう。


文学フリマ
午後3時前ごろに着。いきなり秋山くんや踝さんに遭遇。「超短編本、完売しちゃいました」あーれー。それが欲しかったのになあ。秋山くんと一緒にいた女性を紹介してもらって名刺交換。豆本界で有名な赤井都さんと、遥彼方さんだった。古井くんもいた。


受付に行ったが、もう案内の類はなくなってしまったとのこと。サイトも印刷しない状態で来たので、正直これは困った。「どこか行きたいところありますか?」と言われたので、とりあえず目印になるかと「探偵小説研究会」の場所を聞く。


上がると、探偵小説研究会の隣の「ヴィンテージ・ミステリ・ブック・クラブ」へ。さすらい人さんから見本誌を貰う。あとその隣の美少女文庫の目録が気になっていたが、なんと完売とのことで、残念。
あとは……ガイドがないから困った困った。とりあえず「超短編マッチ箱」でがくしさんに挨拶して新刊と「おみくじ超短編」を買う。雲上回廊では杉本@むにゅ10号さんの本を買う。あとザボンさんがいたなー、あっと発見。「値段は購入者が自由に決めるんです」と言われ、まあコピー代くらい? と200円で購入。「ここに値段を書いて、初めて完成するんです」ふむふむ。
あと、豊崎由美のブースに行き、書評本を2冊購入(1冊は仙酔堂師匠用に)。「今日×人目のイケメンだ」とか変な煽てられ方をして、豊崎さんにサインしていただいた。


あとは……ざっと廻ったが、どうにも立ち止まれず。この空間、正直私は苦手です……後で秋山くんのレポ読んで、あっプヒプヒさんとこ行ってない! と激しく後悔した。


見本誌を読んでいて、「本当は本なんて読みたくない貴方のためのブックガイド」というのが気になったが、そのブースに武山くんがいた! 君かよ! みたいな。あと2冊しかなかったっぽいので、買った。
つるばさんに声を掛けられたのでいろいろ喋っていたら、目の前を見覚えのある方が……米澤穂信さんだよ! 普通にお客で来られている。いつの間にか気が付くと、K島氏もいる! 福井健太さんもいる!


米澤さんが普通にうろうろして普通に買い物している。それなのに、ごく一部を除いて誰も気付かないなんて、あーなんと勿体無い。


終了後は某3人でお茶を飲みながら、今年のミステリを総括したり。


■前後
東京には土曜日の夕方に着き、神保町の古書店街を初めて歩いた。もっと時間が欲しいところ。
私と同じくミスカレのために前日入りしていた、たれきゅんさんと新宿でサシ飲みしたり。

日曜の帰りはN700系でした! 新しい新幹線はいいですねー。