小路幸也『スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン』

スタンド・バイ・ミー (3) (東京バンドワゴン)

スタンド・バイ・ミー (3) (東京バンドワゴン)

シリーズ三作目。いい意味でマンネリ化している。冒頭の語り、食卓シーンから、最後の仏前のシーンまで、パターン化しているのが逆に味になっているので読んでいて心地良い。過去の事件の関係者が準レギュラーになっていたり、同じ日に産まれた二家族の赤ちゃんも順調に成長しており、登場人物は増えて関係性も複雑になっているのに、それをさらに利用して物語に深みを生んでいる。人情や家族の絆の話に落とすあたりも巧い。
そろそろ連ドラの話とか、本当にないのだろうか。