上杉隆『ジャーナリズム崩壊』

ジャーナリズム崩壊 (幻冬舎新書)

ジャーナリズム崩壊 (幻冬舎新書)

海外メディアの常識からあまりにもかけ離れた風習が残る日本のジャーナリズムを糾弾している。特に「記者クラブ」の実態はあまりにも酷い。記者会見では質問する記者の順番、質問内容はあらかじめ決まっており、割り込みは許されない、など。
いわゆる「ぶら下がり」取材が終わった後、記者たちは円陣を組んで自分が書いたメモを確認しあう「メモ合わせ」なるものがあるらしい。カンニング、情報漏洩が公然と行われており、海外の記者なら即・クビらしい。これは一例だが、こんな笑える状況がいっぱいあるのだそうだ。こういう実態を通して報道される日本のジャーナリズムは、果たして本当に信用していいのか、疑問にすら思えてくるほどだ。