清水義範パスティーシュ100『猿蟹合戦とは何か』『インパクトの瞬間』

パスティーシュ小説の第一人者、清水義範が自薦する100作品を全六巻にまとめるシリーズ。現時点では二巻まで出ている。巻ごとに収録作品のテーマが設定されていて、『猿蟹合戦とは何か』は「著名作家・作品の文体模写」、『インパクトの瞬間』は「言葉の面白さを遊んだ作品」となっている。どちらも面白い。ほとんどは再読だったが、初めて読んだものでは「女殺油地獄」が面白かった(が、元収録作品『日本文学全集』は読んだ覚えがあるので、忘れてしまったのか、単に読み飛ばしたのかも知れない)。湾岸戦争浄瑠璃風に書いた作品だ。
二巻目の挟み込みチラシで、全六巻の収録作品が明かされている。あれがないのか、という作品もいくつかあるのだが、詳細は(今夜配信する予定の)メルマガ第21号に書きたい。