『世襲議員のからくり』『美人好きは罪悪か?』『わかりやすく〈伝える〉技術』

最近は小説よりも新書ばかり読んでいます。



世襲議員のからくり (文春新書)

世襲議員のからくり (文春新書)

世襲議員が多い裏事情を暴いた本。ある意味タブーなテーマで、よくここまで書いたものだと思う。個人的には、日本という風土では世襲制度ななくならないし、むしろそれでもいいと思う(そもそも天皇世襲だし)が、政治家の世襲が多すぎるのも確か。政治資金の相続は非課税ということはあまり知られておらず、これだけでも世襲が多い秘密が垣間見える。制度改革が必要なのだ。あと驚くのは、世襲議員は生まれた時から世襲を意識されている、という点。「太郎」「一郎」が政治家に多いのは、有権者に覚えられやすい、というだけの理由なのだ。



美人好きは罪悪か? (ちくま新書)

美人好きは罪悪か? (ちくま新書)

美人論の体裁で、小谷野敦個人の女性の趣味が延々と書かれている本。語り口が妙で童貞臭いため、読んでて何故かにやけてしまう(褒めています)。みうらじゅん伊集院光に通じるものがある。



わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)

わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)

難しい話を分かりやすく伝えているキャスターの舞台裏を書いた本。なるほどと感心する指摘が実に多い。一番頷いたのは、「皆さんに話してはいけない」という話。「皆さん」と話しかけると、「オレは関係ない」と思われるそうだ。「今、目の前にいるあなたに語りかけています」というスタンスがいいとのこと。