吉田康彦『北朝鮮を見る、聞く、歩く』

新書500北朝鮮を見る、聞く、歩く (平凡社新書)

新書500北朝鮮を見る、聞く、歩く (平凡社新書)

政治的社会的側面ではなく、食や芸術、あるいは観光といった観点による北朝鮮紹介。類書があまりないだけに興味深い。
金正日の映画マニア振りはよく知られているが、直接手がけた作品もある(「血の海」「花を売る乙女」)ように、映画産業は盛んだ。近年では2006年製作の「ある女学生の日記」がカンヌ映画祭で参考出品され、話題になった(日本でも公開された)。
映画監督や俳優、あるいは歌手、作家など、芸術家はすべて「文化省」所属の国家公務員らしい。失敗が認められないので、TVでも生中継は滅多になく、ニュースすら収録放送である。