2011年2月の読書まとめ

2月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:4023ページ

放課後はミステリーとともに放課後はミステリーとともに
突如ブレイクした『謎解きはディナーのあとで』の便乗作品ぽく見えるが(あえて意識した戦略も感じさせる)、同じテイストと思わない方がいい。著者がデビュー以来一貫してきた作風と、謎解きの意外性が見事にマッチした、傑作揃いの本格短編集。随所に出てくる広島カープネタも楽しい。
読了日:02月23日 著者:東川 篤哉
キケンキケン
いかにも有川浩さんらしい理系クラブ小説。もっと派手な戦いがあったり、もっと「メカ度」が高いかと思ったらそうでもなかったのがやや物足りないか。
読了日:02月23日 著者:有川 浩
神様のカルテ 2神様のカルテ 2
とてもいい話だとは思うが、どうしても「漱石被れ」の語り口と、夫婦の会話が浮世離れしすぎていて、この世の物語とは思えないのが気になってしまう。
読了日:02月17日 著者:夏川 草介
過激派で読む世界地図 (ちくま新書)過激派で読む世界地図 (ちくま新書)
TBSラジオ「dig」で紹介されていて興味を持った本。さすがにアメリカの「キリスト教右派」まで入れるのはやや抵抗があるが、世界各地をまんべんなく紹介していて、勉強になる。
読了日:02月17日 著者:宮田 律
シューマンの指 (100周年書き下ろし)シューマンの指 (100周年書き下ろし)
これは傑作。音楽が持つ崇高なまでの魔性ぶりと、ラストに畳み掛けるどんでん返しは素晴らしい。奥泉作品への苦手意識がこれ一作で吹っ飛んでしまった。ただ、クラシックが苦手な人にはやや取っ付き難いかも知れない。
読了日:02月14日 著者:奥泉 光
ペンギン・ハイウェイペンギン・ハイウェイ
少年とペンギンとお姉さんとおっぱいとコーラと海の話。SFらしくないSFでお姉さんキャラなどはいつものモリミー世界。
読了日:02月12日 著者:森見 登美彦
盛岡さわや書店奮戦記―出版人に聞く〈2〉 (出版人に聞く 2)盛岡さわや書店奮戦記―出版人に聞く〈2〉 (出版人に聞く 2)
過去の話ではなく、今も充分に活用できるノウハウの数々。業界人は必読。みんなが読めば、業界そのものが変わるのではないかとすら思う。
読了日:02月12日 著者:伊藤 清彦
ダークゾーンダークゾーン
最後までこの設定に乗れないまま終わってしまった。面白い小説なのだと思うが、私には相性が合わなかったとしか言い様がない。
読了日:02月12日 著者:貴志祐介
百曲探訪 80sポップス 愛される100曲 (“百曲探訪”シリーズ)百曲探訪 80sポップス 愛される100曲 (“百曲探訪”シリーズ)
facebookでなぜか80年代ポップスネタを書いているので、ネタ本として読んだ。懐かしさと同時に、意外と忘れているなあと思う。
読了日:02月12日 著者:北井康仁,山崎智之,濱田廣也
さらば雑司ヶ谷さらば雑司ヶ谷
デビュー作だけに、様々なネタを詰め込み過ぎた感はあるが、バイオレンスアクションとして面白い。
読了日:02月12日 著者:樋口 毅宏
ふがいない僕は空を見たふがいない僕は空を見た
すげえ小説を読んだ。「性の欲望」と「生の奇跡」は紙一重であることが分かる。登場人物たちの小市民ぶりも不思議な親近感がわく。いや、すげえ小説を読んだ。これが本屋大賞ノミネートに残ったことだけでも、今年の本屋大賞は意義深いと思う。
読了日:02月12日 著者:窪 美澄
ストーリー・セラーストーリー・セラー
いつものベタ甘ラブストーリーだが、妻が作家である夫婦をテーマに、対比的な物語の2作品。お互いの作品の関係性など、設定も面白い。
読了日:02月12日 著者:有川 浩
星夜行―A Starry Night Train星夜行―A Starry Night Train
原爆を直接描かず、その9年後に起こるファンタジックな世界を通じて、あの悲劇を静かに描く。深く印象に残る物語。
読了日:02月12日 著者:北森 みお
ピースメーカー (文芸)ピースメーカー (文芸)
文化部と運動部の間の衝突を解決する放送部の「ピースメーカー」。主人公が姉を受けての「二代目」である、という設定も含め、よく練られているプロットに感心する。
読了日:02月12日 著者:小路 幸也
メロディ・フェアメロディ・フェア
仕事で様々な悩みごとがあろうとも、「この仕事やってて良かった」と思える瞬間が必ずあることを教えてくれる作品。仕事で壁にぶつかっている人にこそお薦め。
読了日:02月12日 著者:宮下 奈都

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