『交響曲の秘密』

200CD 交響曲の秘密

200CD 交響曲の秘密

ただ年代史的に交響曲の名曲・名盤を並べたのではなく、様々な視点から分析しているので、知っている曲でも目ウロコだったりするし、知らない曲は興味が湧く。執筆者が50〜60年代生まれの若い人たちばかりなのが良かったのではないか(これでも若いのだ。吉田秀和さんなんて90歳越えてもまだご活躍なのだ!)。クラシックが苦手な人を呼び寄せる目的意識があるためか、やや柔らかすぎな論調で(マーラーは樹海だ、とかね)、古いファンには「邪道」と思われるかも知れないが。ティンパニ奏者から見た交響曲コラムがとりわけ新鮮だった。