「小さな恋のステップ」(2004年韓国作品 原題「知り合いの女」)

502 Bad Gateway
トン・チソン(チョン・ジェヨン)は野球選手で、かつては名ピッチャーだったが現在は成績不振で二軍の外野手に甘んじている。鼻血ばかり出すので検査してもらったら、悪性腫瘍が全身に転移して余命三ヶ月だと宣告されてしまい、人生にも悲観的になっていた。しかも最近恋人に振られたばかりで練習も手に付かない。銀行で遭遇した銀行強盗、自宅を襲った泥棒らに「いったい愛とは何なんだ?」と問い詰めて逆に困らせる始末。酒癖の悪い彼はバーですぐに酔いつぶれるが、その彼を介抱して旅館まで運んだのがバーテンダーのハン・イヨン(イ・ナヨン)。実は彼女、チソンの家からわずか39歩のところに住み、少女時代から密かに彼に想いを寄せていた。が、チソンはそんなことなど全く気付いていない。やがて彼に、一軍の試合での先発のチャンスが訪れた。これが人生最後のマウンドだと気負うチソンだったが……。
ハートウォーミングな恋愛コメディ映画、なのだが、脚本が緩すぎて満足感が得られなかった。面白いポイントも時々あるのだが、全体的に上手く噛み合っていない感じ。監督・脚本のチャン・ジンは、過去に「SPYリー・チョルジン 北朝鮮から来た男」、「ガン&トークス」を撮ってきた人だそうで、なるほどどちらも緩い作品である。この程度の脚本で、彼に「韓国のクドカン」なるキャッチコピーを付けるのは、むしろクドカンに失礼だろう。
個人的にイ・ナヨンが大好きなので、彼女の演技を堪能出来ただけで満足しておこう。泣く場面が最大の萌えポイントである。