三浦しをん『風が強く吹いている』

風が強く吹いている

風が強く吹いている

ほとんど「素人の集まり」の大学陸上部が箱根駅伝に挑む話。ハイジと走の出会いからして漫画的だし、最初から最後まで、とてもではないがリアリティに欠けるストーリー展開だ。しかし、面白い。ドラマチックなのだ。そしてみんな活き活きとしている。
本屋大賞ノミネート作品として、同じ陸上競技を舞台にした『一瞬の風になれ』と比較され続けるだろうが、個人的にはこちらの方に軍配をあげる。