『日本SF・幼年期の終り』

日本SF・幼年期の終り―「世界SF全集」月報より

日本SF・幼年期の終り―「世界SF全集」月報より

早川書房が1969〜1971年にかけて刊行した、当時世界にも類を見なかった「世界SF全集」の、「月報」に寄せられた著名人のコラムをまとめたもの。SF作家・評論家はもちろんだが、推理作家(都筑道夫佐野洋、生島次郎)や漫画家(手塚治虫石森章太郎松本零士)なども寄稿している。当時のSFをめぐる状況などが窺い知れて興味深い。「団精二」という見慣れない名前の人がいて、誰だろうと思ったら荒俣宏なのだそうだ。
あくまでも印象で書くが、最も多く名前が挙がる作品は『火星年代記』のようで、当時から多大な影響があったのだなと感じさせられる。