「一個人」2008年3月号

一個人 (いっこじん) 2008年 03月号 [雑誌]

一個人 (いっこじん) 2008年 03月号 [雑誌]

「人生、最高に面白い本」特集が素晴らしい内容です。以下に項目を列挙してみましょう。

  • 五木寛之「僕はこんな本を読んできた」
  • 海堂尊「ミステリー小説の巨大新星に聞く」
  • 有栖川有栖「ミステリーは二度読みが面白い」
  • 人生、もう一度読み返したい本
    • 阿刀田高「「奇妙な短編小説」の名手は、少年時代から無類の本好きだった」
    • 石田衣良「読書によって考える力と言葉を使う技術が身についた」
    • 小松左京「「SFを文学にまで高めたい」と思わせた黙示録的3作品!」
    • 早乙女貢「読むたびに、常に新しく感じる 名作の強さはそんなところにある」
    • 佐高信「日本人の精神の咀嚼力の脆弱さ。わからないものに取り組もう」
    • 高橋三千綱「読み返すたびに深みを増す本、読み返して魅力に気付く本」
    • 筒井康隆「少年時代、夢中になった名作文学。いま、あらためてその本質を読み解きたい」
    • 夏樹静子「多感な季節に読んだ物語がその後の自分をつくった」
    • 西村京太郎「疎開地での無我夢中の読書、デビュー前のサスペンススリラーとの出逢い」
    • 花村萬月「父親の英才教育の一環だった読書がその後の人生を変えた」
    • 室井佑月「今も昔も、愛読するのは文章の格好よさに惹かれる作品」
    • 森村誠一「少年、青年時代の集中的な読書体験が感性を磨いてくれた」
  • 世界の古典 最高傑作30選:現代文学の鬼才・島田雅彦さんが厳選!現代人必読の絶対名作がこれだ!
  • 書誌学者・谷沢永一が選ぶ 日本の常識をくつがえす名著7冊
  • 「時代小説」は“平成生まれ”が面白い! 最高傑作「ジャンル別ランキング」
    • 山本一力「僕が惚れた時代小説の痛快無比の面白さ」
    • 縄田一男「平成になってから時代小説はますます面白くなった」
  • カリスマ書店員8人が本音で選んだ 2008年最高に面白い本52冊

桜庭一樹堂場瞬一インタビューあり)

多くの作家がドストエフスキーを紹介しているのが最も目立つ点です。『罪と罰』、『カラマーゾフの兄弟』ともに複数の作家が触れています。作家の本棚の写真も同時に楽しめます(石田衣良の書棚はお洒落すぎ!)。
「平成生まれの時代小説」は、このまま全部揃えれば書店でフェアが出来るほど素晴らしいラインアップ。文庫担当者は検討してみてはいかがでしょう。
個人的には、有栖川有栖さんのお薦め本三冊が興味深かったですね。全部既読作品でしたが、特に風太郎に触れてくださっているのが嬉しいですね。
(以下、有栖川有栖さんおススメの3冊)

血染めのエッグ・コージイ事件 (扶桑社ミステリー)

血染めのエッグ・コージイ事件 (扶桑社ミステリー)

明治断頭台―山田風太郎明治小説全集〈7〉 (ちくま文庫)

明治断頭台―山田風太郎明治小説全集〈7〉 (ちくま文庫)

時刻表2万キロ (河出文庫 み 4-1)

時刻表2万キロ (河出文庫 み 4-1)