柄刀一『モノクロームの13手』

モノクロームの13手

モノクロームの13手

オセロゲームの駒一つ一つに、生身の人間が割り振られていて、「白」なら生、「黒」なら死、となってしまう世界にしたことにより、ただのゲームに人間性が織り込まれ、ドラマティックな展開になった。
ただ、まさに「人間が描かれない」傾向があって深みがあまりなかったので、結局のところ「擬似ゲーム小説」の域を出ていないと感じた。