(調整更新)2014年1月の読書メーターまとめ

もう2月も終わりなので、先に調整更新として、1月の読書まとめを貼り付けます。

2014年1月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2105ページ
ナイス数:96ナイス

島はぼくらと島はぼくらと感想
瀬戸内の島の高校生男女の青春小説、と思ってたら、いい意味で裏切られた素晴らしい作品だった、島で暮らす人々、島に来る人々、島を離れる人々などを描いた群像小説にもなっていて、とても感動した。
読了日:1月30日 著者:辻村深月,五十嵐大介
想像ラジオ想像ラジオ感想
言葉の重み、物語の重みと意義を感じさせる小説だった。
読了日:1月30日 著者:いとうせいこう
去年の冬、きみと別れ去年の冬、きみと別れ感想
ミステリとしても「このミス」ベスト20入りするなど高く評価されている作品。登場人物の心理描写や文章のシャープさなどはさすが純文学作家。『地獄編』や『冷血』のモチーフの使い方も巧みで、読んでいるこちらまで狂気の世界に引き込まれる。もう少しミステリとして丁寧に書き込まれていればなお良かったかも。読者を選ぶ作品だろう。
読了日:1月24日 著者:中村文則
芥川賞物語芥川賞物語感想
日本一有名な個人運営の直木賞サイト「直木賞のすべて」の中の人が直木賞より先に(笑)出した芥川賞の記録。第1回から147回目まで、時代背景、作品、選評、世間の反応まで網羅したデータベースであり労作である。これ以上の芥川賞本は今後出ないだろう。本来の(?)『直木賞物語』も最近出たので読みたいと思う。
読了日:1月22日 著者:川口則弘
ケプラー予想: 四百年の難問が解けるまで (新潮文庫―Science&History Collection)ケプラー予想: 四百年の難問が解けるまで (新潮文庫―Science&History Collection)感想
予想そのものは単純明快なのに、証明に400年かかった難問。ここでもコンピュータが大活躍。内容的には非常に難解だが、数学の面白さは良くわかる。
読了日:1月22日 著者:ジョージ・G.スピーロ
これから誰に売れば儲かるのか 成長戦略の正しい考え方 (単行本)これから誰に売れば儲かるのか 成長戦略の正しい考え方 (単行本)感想
ほぼ全ての見開きページに挿入された膨大なデータを元に、これからの成長市場は高齢者女性層にあると結論づけた本。高齢女性が高学歴化していく、などの指摘はなるほどと思った。
読了日:1月14日 著者:吉本佳生
(018)紙の本は、滅びない (ポプラ新書)(018)紙の本は、滅びない (ポプラ新書)感想
ネット書店・電子書籍リアル書店にとって脅威なのは今後も変わらないし、厳しい状況がすぐにV字回復するとはとても思わないけど、本がなくなることはないし、まだやりようはいくらでもある気がしてきた。『本の逆襲』と併せて読めば、いろいろ自信がついてくるだろう。最後の一文が効いている。「つまりそれは、人だ、ということですよね?」(鳥取定有堂書店の奈良さんの発言の引用)
読了日:1月10日 著者:福嶋聡
宇宙探査機 ルナ1号からはやぶさ2まで50年間の探査史宇宙探査機 ルナ1号からはやぶさ2まで50年間の探査史感想
人類はまだ月から外の世界に踏み出せていないが、探査機は太陽系の天体に数多く送り込まれてきた。人類の英知と探究心の成果を図解と美しい写真でまとめた一冊。ハッブル宇宙望遠鏡の写真も素晴らしいが、やはり現地で撮影された写真は息を呑むほどの美しさがある。「はやぶさ」「かぐや」など、日本の宇宙開発技術も解説されている。
読了日:1月6日 著者:フィリップ・セゲラ
殺人犯はそこにいる: 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件殺人犯はそこにいる: 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件感想
北関東連続幼女誘拐殺人事件の真相を追ったルポ。私は足利事件の冤罪の話しか知らなかったので、衝撃の嵐だった。前半は菅家さんの冤罪の経緯が中心で、ある日突然身に覚えのない殺人容疑で逮捕されるのは恐ろしいものだ、と思ったが、後半はそれどころではない話になっていた。DNA鑑定のミスを認めない科警研をはじめ、それぞれの保身のために事件が闇に葬られていく過程は驚愕するしかない。著者の憤りが行間からも伝わってくる。犯人にも会っているのに告発できない悔しさは計り知れない。本書がきっかけで何らかの動きがあればいいのだが。
読了日:1月2日 著者:清水潔

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